感染症のリスクも無くどこへでも行ける体験が出来る、そんな世界が作れたら
〜日医大の病棟の見学に行って感じたこと〜
先日、日医大の小児病棟の見学に行かせて頂きました。私も小学生の頃に一度この病院に入院したことがあったけれど、どうやら病棟が新しくなったようで当時の印象とは大分違う印象を受けました。実際にお医者さん、看護師さん、患者さんと会話をする機会があったので今回はその中でも印象に残っていることを書こうと思います。
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この日医の病棟見学を通して、ある15歳の女の子に出会った。その子は3週間ほど入院しており、予定では2ヶ月間程度入院するとのこと。学校がとても好きで、早く学校に行きたいと言う。
< 私も小学校6年生の頃、卒業間近に1ヶ月程入院した経験があり、この期間がとてつもなく長く感じるという思いがよく分かる。当時の私は、手作りカレンダーの日付に学校の休んだ日を黒く塗りつぶしていたけど、そしたらカレンダーが真っ黒になったのを覚えている。
その子は中学3年生ということもあり、受験勉強も控えている。けど全然集中出来ないとのこと。
< でもその気持ちもめちゃくちゃ分かる。入院中は勉強に集中できるんじゃないの?というイメージがあるかもしれないが、びっくりするくらい何もやる気がおきない。少なくとも自分はそうだった。
そして、もう退屈な入院生活に飽き飽きしており、とにかく外に出たいという。
行きたい場所は?
と聞くと、ディスニーとハワイと答えた。
せめてハワイだけでもVRで体験出来たら絶対楽しいし、一緒に楽しむだけでもその子にとって価値のあることだとは思うのに。
「やってみたい」
と言われてしまったら、私としても何とかしたけれど。
感染症のリスクがあるからと、お医者さんからNGが出た。
ごめんよ。そればっかりは僕の力ではどうすることも出来ないんだ...
その子の気持ちは”よく分かる”という言葉では足りないくらい感じることができる。
病室から窓の景色を見るのももう飽きたというのも分かる。
治療が嫌だというのも分かる。
他の友達は今頃遊んだり、制限なく生活できるのに何で自分だけというのも分かる。
何とも言えぬ孤独感があるのも分かる。
毎日がとても長く感じるのも分かる。
と、その子を自分と重ね合わせてしまう。
その分、何かしてあげられないかなという気持ちは強くなってしまうのだが、
簡単にはそれが出来ないという現実。
感染症のリスクなど無く、気軽に色々な場所に行った体験が出来る、そしてその場所を共有できる。
そんな世界が作れたら。
あー、なんか心がモヤモヤする笑。対象が対象だけに難しいことは分かっているし、別に知らないふりをしていればそのまま時が過ぎ去っていくだけなのに。
でもやっぱり、自分と重ね合わせてしまうだけに、何か出来ないかなと思ってしまう。
だったらやろう。
幸い、まだ時間はあるし、まだ抽象的にしか描けていない世界をもっと具体化して何か形にすることはできるはずだ。
今、自分ができることをやりつつ、その先の未来を形作っていこう。
大学に行ったらもっと色々と学べるかもしれない。
頑張ろう。
おわり。